BackNumber
通訳翻訳館
マガジン概要 マガジン登録 マガジン解除 マガジン見本 よくある質問 登録数状況 登録者属性


通訳翻訳ビジネスレポート No.77 2006/03/06 投稿:成熟とは何だ
Mag2 Logo
通訳翻訳ビジネスレポート』メールマガジンで新着情報をお届けします(登録無料)


◆━2006/03/06 第0077号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆


◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「成熟とは何だ」平岩大樹(通訳翻訳館)

<書籍紹介>
 ◆『美の呪力』岡本太郎(著)

<館長室だより>
 ◆「太陽の力」平岩大樹(通訳翻訳館)

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「成熟とは何だ」
■■………………………………………………………………………………………………

 「成熟した社会」という言葉を聞いたり、読んだりすると、何ともいえない抵抗感
をおぼえる。だいたい、この「成熟した」という言葉を繰り出している人間は若者で
はない。若者でないなら、いったい何者か。若者でないなら、ただの老人なのか。「
成熟した」なんていっているくらいだ、本人は「成熟した人間」だと思っているに違
いない。

 しかし、「成熟した社会」なんてものが本当にあるのか。何を基準に「成熟した」
とか、「成熟していない」と判断できるのか。果実のように赤く色がついたり、黄色
くなれば「熟した」というのなら話は簡単だが。

 「成熟した社会」とやれば、たしかに聞こえはいい。だが、現実は「新陳代謝ので
きなくなった老人社会」ではないか。「成熟した社会」という言葉の上っ皮を引っぱ
がしてみれば、何が出てくる。

 どこをみたって問題だらけ、難題だらけのこの現実世界を直視せず、「成熟した社
会」などといっている人間の無責任さ、責任放棄の姿勢はいったい何だ。そもそも社
会に成熟」などというものがあっていいはずがないではないか。それを「成熟した社
会」などとクソ真面目に語り合う雰囲気はどこからくる。

 新旧の激しい対立、残酷なまでの新旧の交代を通じて、社会のあり方は激変してき
た。新しいものが古いものを打ち破り、新しかったものもまた新たに生まれてくもの
に打ち破られる、この営々の繰り返しが社会のあり方を根底からくつがえし、文明を
つくりあげてきた「力」だ。

 過去の基準やモノサシを使って現在をみようとするから「成熟した」などといいた
くなるのだ。30年前、50年前に権威づけされた「過去の遺物」を持ち出してきて
「成熟した」などといって何の意味がある。

 社会のあり方は、日々変化し続けている。「今」を生きている人々によって、社会
の姿はいくらでも変わっていくし、変わっていかなければならない。でなけば、いつ
までも「華族」がいたり、「領主様」がいたりすることになるではないか。

 「成熟した社会」という言葉には、何かできあがったような、改善改良の余地のな
いイメージを醸し出すにはいい。ところがこの言葉は、権威の固定化、権力の固定化
につながる言葉でもある。

 新旧が馴れ合い、口裏を合わせて白々しい芝居を打つ。そんな談合事件が頻発して
いるが、それこそ「熟して腐った社会」ではないか。理想の社会像として「成熟した
社会」を思い描くの勝手だが、この現実社会を「成熟した」などといって現状に甘え
、現状を変えようとしない、いや変えたくないという願望は次の世代を腐らせる。

 改善改良すべきところはいくらでもある。思いがけない発見、個人のささやかな発
明によってでさえ社会の姿は大きく変わる。そして、「社会」という言葉でさえ捉え
きれない「何か」になる。そのとき、「社会」という言葉それ自体も「何か」に打ち
破られる。

(平岩大樹=通訳翻訳館)

 ◇平岩大樹
  1998年10月、「通訳翻訳館」の前身となった求人求職サイト「個人翻訳通
  訳館」を立ち上げる。2000年に同サイトを「通訳翻訳館」に名称変更すると
  ともに「通訳」と「翻訳」に特化した求人求職サイトを始める。2000年から
  通訳翻訳館の館長。http://www.ithouse.net/


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20060305.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm

 ◇記事を投稿する
  http://www.ithouse.net/japanese/column/send.htm


<= 書籍紹介 =>――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇『美の呪力』
■■………………………………………………………………………………………………

【著者】岡本 太郎
【出版社】新潮社
【発刊年月】2004年03月01日
【本体価格】620円 (税込)
【ページ数】279p
【ISBN】4101346224
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4101346224.htm

──────────────────────────────────────
神聖な存在は常に人間に問いかけてくる。人生は永遠に同じ因果だ。適当に生きよう
と思えば、逃げ道はひろい。どのようにでもよけ、迂回できる。問題をぶつけず、安
易に楽々と。だが、そのとき人は死んでいる。生きながら死んでいるのだ。圧倒して
くる神聖、この無言の問いにこそ挑むのが情熱であり、挑まずにはいられないのであ
る。
                           本文34pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は西欧中心の偏った「芸術」のあり方、見方に対して岡本太郎がそうではない
「芸術」のあり方、見方を提示したものである。西欧的なものの見方、考え方は「芸
術」だけでなく、一人ひとりの生き方や社会的なモラルにまで浸透しているのだと。

 「芸術」などといわれ飾られているものの、あの「よそよそしさ」とはいったい何
なのか。知らず知らずのうちに教え込まれ、学んだものの中に潜む西欧的発想、それ
がもたらす空虚感とはいったい何なのか。

 西欧の目から見た世界観、西欧的なものの見方や考え方はゆきづまっていると岡本
太郎はいう。歴史遺産や遺物から人間文化を学ぶのではなく、いま生きている「この
瞬間」という現時点か出発し、生きているという絶対感から歴史を捉え直すことが、
本当の世界観につながるのだと書き残している。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


<= 館長室だより =>―――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「太陽の力」
■■………………………………………………………………………………………………

 ソーラーパワーなんていうと「太陽光発電」とか「太陽電池」がすぐに思い浮かぶ
。身近なところでは、電卓ぐらいにしか使われていなかった太陽電池。それが、いま
では腕時計にも使われるようになって「ソーラーパワーで駆動」とさかんに宣伝され
るようになった。

 太陽からの光エネルギーで電気を発電するのだから、たしかに「パワー」は「パワ
ー」だ。けれど、「太陽パワー」とか「太陽力」なんてやってしまうと、ヘンテコ宗
教の説教のように聞こえてくるから面白い。

 それじゃあ「ソーラーエネルギー」なんてどうか。わるくはないが、ピンとこない
。「太陽エネルギー」なら分かりやすいが、どうしても「光合成」とか「植物」とか
いう分野に引きずり込まれてしまう。

 「太陽の力」には電気を発電するだけでなく人間の睡眠、ビタミン合成など生命が
生きてゆくのに必要不可欠な「力」が含まれている。「太陽の力」なんて簡単にいう
けれど、まだまだ分からないばかりなのだ。太陽は小中学生だけの観察対象じゃない
。そう思った。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[館長室だよりは通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇館長室だより(「黄金の道」などをデジカメで撮影しました)
  http://www.ithouse.net/japanese/tayori/20060202.htm

 ◇いままでの館長室だより一覧(館長室)
  http://www.ithouse.net/japanese/director.htm


<= 投稿募集 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「あなたからの投稿を掲載します」
■■………………………………………………………………………………………………

 「通訳翻訳ビジネスレポート」ではメディアが取り上げない通訳翻訳業界の現状を
取り上げ多くの方々と情報共有するべく投稿原稿を幅広く取り上げております。応募
の資格は「通訳翻訳ビジネスレポート」の読者であればどなたでも応募いただけます


 原稿内にはご自身のホームページの表記も認めますが、表記によるトラブルについ
ての責任は一切負いかねますのでご了承ください。なお、応募原稿全てを掲載したい
ところですが編集部が掲載を判断したものに限らせていただきます。

 原稿は下記の体裁でお送りください。掲載の成否は1週間以内に必ずご連絡いたし
ます。採用させていただいた原稿は通訳翻訳館ウェブサイト「投稿コラム」に掲載し
「通訳翻訳ビジネスレポート」メールマガジンにも掲載させていただきます。なお将
来的に「投稿コラム」は出版物として出版する可能性もありますのであらかじめご了
承ください。

 応募原稿体裁―「通訳」または「翻訳」をキーワードに政治・経済・文化などにつ
いてのあなたご自身のご意見を1行全角38字詰め、総字数1000字〜2000字(見出しを
含む)にまとめ、下記アドレスへお送りください。メールアドレスのみの匿名による
応募も受け付けますが会社名、氏名、メールアドレス、ホームページURLの表記を
ご希望の方は記入ください。

 原稿の成否に関するお問い合わせ、及び成否の理由についてのお答えは一切できま
せんのでご承知おきください。お手数ですが、送信メールの件名には必ず「投稿」と
いう文言を記入してください。

 随時募集しております、奮ってご応募ください。 
 投稿先メールアドレス:column@ithouse.net


┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
◆発行者:ウッドロック 通訳翻訳館
〒1770035 東京都練馬区南田中4丁目26番地11号
◆ホームページ
http://www.ithouse.net/
◆メルマガ新規登録
http://www.ithouse.net/japanese/mmn/registration.htm
◆メルマガ配信停止
http://www.ithouse.net/japanese/mmn/remove.htm
◆メルマガバックナンバー
http://www.ithouse.net/japanese/mmn/sam.htm
◆ご意見・ご感想など
mm@ithouse.net

………………………………通訳翻訳館が発行するメルマガ………………………………

「通訳/翻訳のお仕事発見!」〜求人情報配信メルマガ〜
http://www.ithouse.net/japanese/mm/registration.htm
「通訳翻訳サービス提供者発見!」〜サービスプロフィール配信メルマガ〜
http://www.ithouse.net/japanese/mmw/registration.htm
「翻訳家で選ぶビジネス翻訳書」〜ビジネス翻訳書の紹介メルマガ〜
http://www.ithouse.net/japanese/mmt/registration.htm

mag2
ID:0000090656
melma
ID:m00064026
ransta
ID:00000282
カプライト
ID:6241

★上記のメールマガジン発行システムを利用して発行しています。
★配信解除依頼は受け付けておりません。解除はご自身でお願い致します。
★記事および内容をいかなる形式であれ許可なく転載することを禁じます。
★Copyright (c) 2006 ウッドロック 通訳翻訳館 All Rights Reserved.
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

通訳翻訳ビジネスレポート』メールマガジンで新着情報をお届けします(登録無料)

Powered byまぐまぐ
記事一覧




マガジン概要 マガジン登録 マガジン解除 マガジン見本 よくある質問 登録数状況 登録者属性



You are here > Home > メルマガ > 通訳翻訳ビジネスレポート > マガジン見本 > 2006/03/06配信

通訳翻訳館


ホーム新着求人通訳求人翻訳求人求人掲載メルマガコラムブログTwitter館長室広告免責運営
通訳/翻訳のお仕事発見!通訳翻訳サービス提供者発見!通訳翻訳ビジネスレポート翻訳家で選ぶビジネス翻訳書
フリーランスの書架ビジネスセンスを磨く本独立開業のための本仕事獲得のための本キャリアデザインの本
プロフェッショナルの書架通訳者が書いた本翻訳者が書いた本日本語を磨く本異文化を学ぶ本