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通訳翻訳ビジネスレポート No.71 2005/11/28 投稿:読者が神様
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◆━2005/11/28 第0071号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
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◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「読者が神様」平岩大樹(通訳翻訳館)

<書籍紹介>
 ◆『ビジョナリー・カンパニー』ジェームズ・C・コリンズ 他(著) 山岡洋一(訳)

<館長室だより>
 ◆「夕焼け空のように」平岩大樹(通訳翻訳館)

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「読者が神様」
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 出版社の人間が「読者がつく」などといっている記事があった。出版人の間ではあ
たりまえの表現なのかもしれないが、その読者が「読者がつく」などいわれてどう感
じるのか、この人間には想像できなかったらしい。
 
 磁石に砂鉄をぶっかけると砂鉄が磁石のまわりにつく、磁力がなくなれば砂鉄は石
からバッサリ落ちる。なるほど、翻訳書にも「磁力」らしきものがあったではないか
。磁石のように、目には見えないけれど人間を強力にひきつけたパワーが。では、そ
の目にみえないパワーはどこにいったのか。まさか、「磁力」がなくなったなんてい
うのか。

 古典新訳の動きを追跡していて目につくのが、出版編集者たちのごまかし、責任逃
れの言い訳だ。「賞味期限」だの、「訳が古い」だのいって、問題の本質を巧妙にぼ
かしている。「賞味期限切れ」のクズを何十年も売ってきたのはどこの誰か、「訳が
古い」とわかっていながら「みせかけの権威」にすがってクズを売ってきたのはどこ
の誰か。

 クズ山ができあがっている書店で、古典が読めない読者たちになんて説明するつも
りなのか。いや、若いときにその「賞味期限切れ」のクズを読んでも、二度と戻らな
い青春の時間を奪われた読者たちに何て説明するつもりなのか。出版人たちは、何も
答えていない。

 もし、本気で古典を復活させるつもりなら、こう宣言しなければならない。「いま
までの古典翻訳書はクズ」だと。おそらく、読者から猛烈な批判なり、攻撃がくるだ
ろう。おそらく、出版社のいくつかはつぶれる。はたして、その覚悟があるのか。

 創業何十年だとかいって祝杯をあげている出版社が「クズ宣言」をしなくても、ネ
ット関連企業が貪欲な成長力をつかって攻撃をしかけてくるだろう。「いままでの古
典翻訳書はクズ」だと。そのとき、何て反論する。

 読者が「つく」、「つかない」。いったい読者って何だ。この「読者がつく」とい
う言葉をみていると、呆れる。怒るだけのエネルギーすら無駄に思えてくる。出版人
には顧客という概念がないらしい。読者は金を払って出版社の商品を買っているお客
だ。読者ではなく、お客だ。

 わるいが、日本ではお客が「神様」だ。日本で商売をする以上、読者は「神様」な
のである。翻訳書が「神様」なのではない、まして翻訳家が「神様」なのでもない。
ところが、どうだ。「読者が神様」、こう公言している出版人がどこにいる。

 面白い事実を確認しておこう。翻訳書に「大学教授」の肩書きを刷り込んで売って
いるものがある。これは「何を」売っているのかわかるだろうか、売っているのは翻
訳書でも翻訳家でもない、「大学教授」という権威だ。翻訳家づらした、権威者、権
力者が自らの権威を目にみえる形に商品化したもの、それがいまだに日本で売られて
いるのである。

(平岩大樹=通訳翻訳館)

 ◇平岩大樹
  1998年10月、「通訳翻訳館」の前身となった非営利求人求職サイト「個人
  翻訳通訳館」を立ち上げる。2000年に同サイトを「通訳翻訳館」に名称変更
  するとともに「通訳」と「翻訳」に特化した求人求職サイトを始める。2000
  年から通訳翻訳館の館長。http://www.ithouse.net/


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20051128.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm

 ◇記事を投稿する
  http://www.ithouse.net/japanese/column/send.htm


<= 書籍紹介 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇『ビジョナリー・カンパニー』
■■………………………………………………………………………………………………

【翻訳家】山岡 洋一
【原著者】ジェームズ・C・コリンズ、ジェリー・I・ポラス
【出版社】日経BP出版センター
【発刊年月】1995年09月29日
【本体価格】2039円 (税込)
【ページ数】469p
【ISBN】4822740315
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4822740315.htm

──────────────────────────────────────
幸運の女神は、どこまでもねばり抜く者にほほえむ。この明快な事実が、成功した会
社の創業者にとって重要ないしずえになっている。ビジョナリー・カンパニーの創業
者はどこまでもねばり抜き、「絶対に、絶対に、絶対にあきらめない」を座右の銘と
している。しかし、何をねばり抜くのか。答えは会社である。
                             本文47pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者のジェームズ・C・コリンズはスタンフォード大学の教授でマッキンンゼー&
カンパニー、ヒューレット・パッカードの元社員。ジェリー・I・ポラスはスタンフ
ォード大学教授で米国陸軍、ロッキード、ゼネラル・エレクトリックを経て教授にな
った人。

 本書は米国内で成長し続けているビジョナリー・カンパニー18社の特徴を分析し
たもの。18社の設立過程、企業理念、企業文化を詳細に調べあげながら、その成功
要因を探る。18社のビジョナリー・カンパニーと同時期に設立された同業種の競合
優良企業18社と比較しながら、その違いを浮き彫りにしている。

 全10章のうち9つの章に「CEO、経営幹部、起業家へのメッセージ」が設けら
れており、ビジョナリー・カンパニーを築くためには何を、どうすればよいのかが示
されている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


<= 館長室だより =>―――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「夕焼け空のように」
■■………………………………………………………………………………………………

 落葉したサクラの落ち葉とかケヤキの落ち葉が地面を覆い、茶や黄色の「落ち葉カ
ーペット」ができあがっている。落ち葉というと、なにか「終わり」とか、「寂しさ
」を表現するイメージとして使われることが多い。

 たとえば、一枚の枯れ葉が枝から吹き飛ばされていくといったイメージのように。
でも、木の枝をよくみてみると、ちゃんと次の準備が出来上がっている。「終わり」
、「寂しさ」じゃなくて、木にとっては「準備完了」なのだ。

 「今年も残り何ヶ月」ということをよく聞くし、自分でもよくいっていた。「今年
も半分きた」とか。でも今年「も」じゃない。同じ時間は二度と繰り返さない、同じ
11月なんていうのもない。時間は、けっして繰り返さない。ただ、過ぎてゆく。夕
焼け空のように。

 「今年も」といってみることで、同じような未来が続くと願っているのかもしれな
い。「今年」というのも、実は「今年」じゃなくて、生まれてからずっと生きている
間の時間だから、正確にいうと万単位の時間になってくる。あまり意識しないことだ
けど、意識してみると面白い。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[館長室だよりは通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇館長室だより(「サクラの落ち葉」などをデジカメで撮影しました)
  http://www.ithouse.net/japanese/tayori/20051121.htm

 ◇いままでの館長室だより一覧(館長室)
  http://www.ithouse.net/japanese/director.htm


<= 投稿募集 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「あなたからの投稿を掲載します」
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