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通訳翻訳ビジネスレポート No.47 2005/01/19 投稿:加速する古典回帰
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◆━2005/01/19 第0047号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
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◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「加速する古典回帰」平岩大樹(通訳翻訳館)

<書籍紹介>
 ◆『実践経営哲学』松下幸之助(著)
 ◆『チャンスを広げる思考トレーニング』R・S・ザンダー 他(著) 田中志ほり(訳)

<館長室だより>
 ◆「雪の精霊」平岩大樹(通訳翻訳館)

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「加速する古典回帰」
■■………………………………………………………………………………………………

 翻訳出版における古典回帰の流れが加速してきた。半世紀ちかくにわたって古典回
帰の流れを阻んできた「みせかけの権威」が崩壊し、いたるところから不満の声が噴
出している。一部では爆発しているところすらある。

 古典は名著だから古典になる。名著でなければ、古典としての地位を与えられず「
時のふるい」にかけられて消える。だから、古典を1冊読めば万巻の書を読むことに
なる。とはいえ、古典を読む人間がエライわけじゃない、ただ超効率的な読書術を実
践しているだけだ。翻訳家、仁平和夫は自らの翻訳作品にこう書き残している。

 原点回帰の流れが大きな「うねり」を生み出し、古典回帰と合流して新たな段階に
入ろうとしている。「誰のため医療なのか」、「誰のための年金制度なのか」、「誰
のための政治なのか」、「誰のための安全なのか」、「誰のための教育なのか」、「
誰のための憲法なのか」、「誰のための翻訳なのか」と。

 不確実性が高まり、不安と恐怖に怯え、思考停止に陥っているのは一部の政治家や
役人たちだけではない。敗戦60年をむかえ、何をしなければならないのかは、はっ
きりしている。人類の歴史、先人の英知から素直に学び、異文化・異文明の多様性を
吸収して新たな文明社会を創造していくということだ。

 そのためには日本人とは何か、日本文明とは何なのかが分からなければ何も進まな
い。ありとあらゆる局面で、日本社会をつくりかえる必要性が出ている。天皇制には
じまり憲法、教育、政治、経済など、すべてを新環境にあわせて再調整する時がきた
。それも、いますぐにだ。

 いつまで「戦後」や「終戦」という言葉を使い続けるのか。「戦後」や「終戦」と
いう言葉を使い続けるから、先人たちの偉業、失敗の本質がみえなくなる。敗戦直後
の混乱、貧困、屈辱から目をそらす「方便」は、60年間も使い続けたことで「ごま
かし」に変わっている。

 「戦後」や「終戦」という言葉は、実に便利な言葉だ。すべてを他人事にして片づ
けられる。大本営がわるい、職業軍人がわるい、政治家が無能だからわるい、欧米列
強がわるい、時代がわるい、世界がわるいのだと。

 ところが「敗戦後」という言葉を使えば、他人事ではすまされない。誰に敗れたの
か、なぜ敗れたのか、敗れた原因はどこにあるのかを問われる。もちろん、敗戦の反
対側には戦争に勝った勝戦国がいる。

 「戦後」や「終戦」という言葉を使っているから、誰に敗れたのか、なぜ敗れたの
か、敗れた原因はどこにあるのかという問いかけが出てこない。敗れた原因を徹底的
に追求しないから、同じ過ちを何度も繰り返す。

 日本はアメリカに敗れたのではない。日本は日本に敗れたのだ。人類の歴史、先人
の英知から素直に学び、異文化・異文明の多様性を吸収して新たな文明社会を創造し
ていく理念を忘れ、すべてを神話化し、みせかけの権威をつくり、傲慢になって内部
から崩壊した。

 「戦後」や「終戦」などといって60年も数えているのは馬鹿げている。勇気をも
って「敗戦後」と言えばいい。真実から目を背けていても突破口は見つからない。あ
りのままの事実を受け入れ、そこから学ばなければ同じ過ちを繰り返すはめになる。

(平岩大樹=通訳翻訳館)

 ◇平岩大樹
  1998年10月、「通訳翻訳館」の前身となった非営利求人求職サイト「個人
  翻訳通訳館」を立ち上げる。2000年に同サイトを「通訳翻訳館」に名称変更
  するとともに「通訳」と「翻訳」に特化した求人求職サイトを始める。現在、通
  訳翻訳館の館長。http://www.ithouse.net


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20050119.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm

 ◇投稿受付
  http://www.ithouse.net/japanese/column/send.htm


<= 書籍紹介 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇『実践経営哲学』
■■………………………………………………………………………………………………

【著者】松下幸之助
【出版社】PHP研究所
【発刊年月】1978年06月26日
【本体価格】1229円 (税込)
【ページ数】115p
【ISBN】4569534082
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4569534082.htm

──────────────────────────────────────
私は六十年にわたって事業経営にたずさわってきた。そして、この体験を通じて感じ
るのは経営理念の大切さである。いいかえれば“この会社は何のために存在している
のか。この経営をどういう目的で、またどのようなやり方で行なっていくのか”とい
う点について、しっかりとした基本の考え方を持つということである。
                           本文7pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は松下幸之助が書き残した経営哲学書の中の一冊。業種や規模の大小を問わず
、事業経営のよりよい発展は「正しい経営理念」を持てるか持てないかにかかってい
ると幸之助はいう。

 素直な心で自然の摂理と真理を理解し、「何が正しいのか」、「どうあるべきか」
を考えつつ、正しい人生観、社会観、世界観に立って経営理念を確立していくことが
最も大切だと。

 世間をあざむき、自分たちだけの利益しか考えない事業は、一時的な事業であって
長く続く事業とはなりえない。ありのままの真実、偽りのない姿を世間にさらしなが
ら、社会に貢献するのが企業のあり方ではないかと書き残している。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


■■………………………………………………………………………………………………
■◇『チャンスを広げる思考トレーニング』
■■………………………………………………………………………………………………

【著者】ロザモンド・ストーン・ザンダー ベンジャミン・ザンダー
【翻訳】田中 志ほり
【出版社】日経BP社
【発刊年月】2002年07月15日
【本体価格】1890円 (税込)
【ページ数】271p
【ISBN】4822242943
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4822242943.htm

──────────────────────────────────────
頭が作り出す枠組みによって認識できるものが決まり、制限される。わたしたちが直
面しているように感じる人生の問題、ジレンマ、窮地は、すべてある枠組みや視点で
見ているから解決できないように思うだけだ。枠を広げたり別の枠をあてはめたりす
ると、問題が消え、新しい可能性が現われる。
                           本文24pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は「世の中はすべて作りものである」ということ前提に立って物事を考えてみ
る機会を提供してくれる一冊である。だれもが持っている創造性や可能性を最大限に
引き出し、高めていくためには既存の枠組みや考え方にとらわれていてはいけないと
いう。

 ひろく社会で共有されていると思い込んでいる「正義」、「美」、「ゼロ」などの
抽象概念は、人間の頭の中だけにつくられる言葉の創造物であって実在する事実では
ない。「限界」や「不足」すら、ひとつの解釈、ひとつの表現でしかないのだと。

 可能性を引き出し、創造性を高めるには「ものの見方」と「言葉の扱い方」に注意
する必要があるともいう。著者らが長年にわたり研究してきた音楽教育、カウンセリ
ング事例を織り交ぜながら具体的かつ効果的なトレーニング法を提示している。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


<= 館長室だより =>―――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「雪の精霊」
■■………………………………………………………………………………………………

 年末年始に降った雪、まだ少しだけ残っている。子供たちがつくった「雪だるま」
や「つくりかけの物体?」はすっかり消えてなくなってしまった。東京では雪が降っ
ても、積もることはめったにない。「雪だるま」をつくれるほどの積雪は、ここ10
年で数回しかない。

 さしぶりに積もった雪は、子供たちにとって天からの「贈り物」となったに違いな
い。雪にまみれながら、氷の結晶をみつけた子も多いことだろう。ちょうど年末年始
という時期もあり、雪が降ってくる「降雪」現象をじっくりと観察してみた。

 「雪の精」とか「白い何とか」という名前のお菓子もあるけれど、「雪が舞ってる
」と思えたのは今回がはじめてだ。いままでは、「冷えるとか」、「寒いとか」、「
電車が止まるとか」、そんなことしか思い浮かばなかったものだ。

 手を出して、雪のつかまえてみると小さな結晶がみえた。すぐに消えてしまう氷の
結晶をみていていると、まるで「雪の精霊」のようだ。それほど、自然は美しく、無
駄というものがない。そう思えた。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[館長室だよりは通訳翻訳館ウェブサイトに掲載しています]

 ◇館長室だより(「雪化粧した小人たち」をデジカメで撮影しました)
  http://www.ithouse.net/japanese/tayori/20050114.htm

 ◇いままでの館長室だより一覧(館長室)
  http://www.ithouse.net/japanese/director.htm


<= 投稿募集 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「あなたからの投稿を掲載します」
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