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通訳翻訳ビジネスレポート No.45 2004/12/21 投稿:ドイツ大使館での国歌翻訳
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◆━2004/12/21 第0045号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
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◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「ドイツ大使館での国歌翻訳」高間一平(ドイツ語通訳者)

<推薦書>
 ◆『日本・日本語・日本人』大野晋 鈴木孝夫 森本哲郎(著)
 ◆『学問のすゝめ』福沢諭吉(著) 檜谷昭彦(現代語訳)
 ◆『得手に帆あげて』本田宗一郎(著)

<館長室だより>
 ◆「渡り鳥の目つき」平岩大樹(通訳翻訳館)

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「ドイツ大使館での国歌翻訳」
■■………………………………………………………………………………………………

 先日、日本でドイツ大使館の日本国歌ドイツ語訳について問題をとりあげている記
事を見ました。ドイツでは何とも、どこにも記事を見つけることができませんでした


 少なくとも当方の守備範囲ですが、しかし思うには、古いテキストの国歌をその当
時のままに訳すのが正しいのか。近代に合わないと国歌を考えなおすことをいいたい
のかわからない記事でした。

 ドイツの政治家との談話、会合の日本語訳、またドイツ語訳を聞いていると大臣閣
下とか、日本の政界自体が問題なのでは。通訳は、その世界の通用語を使うのが正し
いと思います。ですから翻訳の問題をあげる前にその世界が現実にまた、国民に近い
のかを話すべきです。

 宮内庁、英国王室とデンマークやオランダ王室は、話す相手によっていかに国民へ
の近さが違うかその使う言葉で感じ取れます。威厳を作らなければならない方々と、
自然に威厳を(尊敬の方が正しいですが)とっている違いではないでしょうか?

 昔、自動車やコンピュター技術者は専門用語を連発して威厳を取ろうとしていまし
た。最近は一般用語で説明できる技術者の方が、本当の理解をしている専門家ではな
いでしょうか。

 私がBMWの研究開発の技師の方と日本の技術師との通訳をしていたとき、セクシ
ョンや会社の違う方に同じ内容の通訳をしたことがあります。現在BMW電気部門試
験総責任者のMr.Hさんに「質問に対して、あなたが説明しなさい」と言われたこ
とがありました。

 それは後日、Mr.Hからあなたの通訳はあなたが理解していることが十分日本人
の回答、質問内容から判断できたからですといわれました。外国の方は言葉で判断せ
づに、相手が理解したかを判断します。

 その確認に彼らが使う手は、質問をする、うそをついてみる、冗談を言ってみる、
それらはすべて、理解していれば相応の反応をするものです。技術者同士は外国人で
も理解すれば通じるものを持っています。後はその通訳がうまく単語にして伝えたか
が問題、中にはドイツ語の単語のままのほうが理解できることもあります。

 例えば、スピーカーのフレームを専門業界では「バスケット」と名づけていますが
、それを買い物籠と英語から日本語にするのもEinkauftascheとドイツ
語にするのも笑いものなのです。

 通訳も単語を世界(業界、政治世界、等)にあわせて使えるべきです。日本にいる
ドイツ語の通訳は日本語にするときに完璧であればいいと思います。逆にドイツにい
る日本語の通訳はドイツ語に正しく(日本語の意味を)伝えられればいいのでは。こ
んなことを思いました。

(高間一平=ドイツ語通訳者)

 ◇高間一平
  1952年東京生まれ。通訳、添乗、業務仲介などを行なうドイツ語通訳者。現
  在ドイツのレングリースに在住。http://www.takama.de takama@epost.de


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20041221.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm


<= 推薦書 =>――――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇『日本・日本語・日本人』
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【著者】大野 晋 鈴木 孝夫 森本 哲郎
【出版社】新潮社
【発刊年月】2001年9月15日
【本体価格】1155円 (税込)
【ページ数】201p
【ISBN】4106035049
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4106035049.htm

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日本人は見分けること、区分してそれを全体として体系化して認識するという習慣を
国民の風として身につけることが必要である。それが行き渡らなくては、これからの
精密な電子の世界に対応し、生き抜いていくことはできないだろう。

                           本文57pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は国語学者、評論家、言語社会学者である大野氏、森本氏、鈴木氏が座談会を
開いて「日本・日本語・日本人」について意見交換した内容を収録編集したものであ
る。各氏の書き下ろし論文を加えることで、単なる対談録におわらせない工夫も施さ
れている。

 各氏は日本語に対する誤った見方や劣等意識がどこから発生しているのか、その発
生源を叩いたうえで日本語の土台を支える歴史背景、日本人の思考に密接に結びつい
る日本語とはどういう言葉なのか語り合っている。

 日本語がどのような歴史的背景から形成され、発展してきたのかを明らかにし、母
国語としての日本語をどう認識し、深く日本語を理解するためには何が必要となるの
か、日本人にいま必要とされる習慣とは何なのか、世界の文明史を紐解きながら日本
、日本語、日本人のあり方を問いかけている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


■■………………………………………………………………………………………………
■◇『学問のすゝめ』
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【著者】福沢 諭吉
【現代語訳】檜谷 昭彦
【出版社】三笠書房
【発刊年月】2001年3月31日
【本体価格】1365円 (税込)
【ページ数】225p
【ISBN】4837918808
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4837918808.htm

──────────────────────────────────────
生活が苦しいと言っても、じっくりその経済について考えてみれば、少しの金を得て
小さな安定を得るよりも、時間を待ち、努力と倹約の後に大きな成功をおさめるほう
が、より多くの得ではないだろうか。
                            本文126pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者は「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」で知られる慶応義塾の創
設者、福沢諭吉である。いくつかある現代語訳本よりも読みやすく、とっつきやすい
一冊である。

 本書は明治4年(1871年)から明治9年(1876年)にかけて福沢諭吉自身
が民間の小学校教科書としてまとめたもの、慶応義塾の学生のために書き下ろしたも
の、講義の内容をまとめたものを一冊にしたものだ。

 独立独尊の道具としての学問、実学を重視する福沢諭吉は十四編で「これが商売で
大切なこと」と「人生の「損益」計算書のしかた」を、十七編では「見栄を捨て素直
になれ」などを説いている。また「目標は高いところに置け」や「他人に頼るな」な
ど、現代日本に生きる者にも進むべき道筋を示している。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


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■◇『得手に帆あげて』
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【著者】本田 宗一郎
【出版社】三笠書房
【発刊年月】2000年10月30日
【本体価格】1470円 (税込)
【ページ数】274p
【ISBN】4837918549
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4837918549.htm

──────────────────────────────────────
成功というものは99%の失敗を土台にしている。その失敗すら、現在あらためて見
直せば、成功につながるものもいっぱいある。結局、失敗であろうが、「やってみる
」こと、そこに値打ちがあるのだと思う。
                             本文31pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者は平成3年に死去した本田技研工業(ホンダ)の創業者。原動機付き2輪車の
生産から始め、世界の自動車メーカ「ホンダ」をゼロから作りあげた経営者であり、
優れたエンジニアでもあった。

 本書は本田宗一郎の人生哲学を綴ったもので、少年時代のいたずら少年、丁稚で入
ったアート商会での小僧時代、そして本田技研工業を引退するまでが回想されている
。「得手に帆あげて」からもわかるように、宗一郎が自らの人生を振り返りながら、
その原動力となった「得手に帆あげて」生きることの手本を示している。

 現代日本の学校教育ついては、経営者の立場からはその弊害と問題点を指摘し、「
徹底してやり、勇敢にチャレンジせよ」と叫んでいる。この本に「世界のホンダ」を
生んだ、オヤジの哲学(ホンダイズム)が宿っている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


<= 館長室だより =>―――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「渡り鳥の目つき」
■■………………………………………………………………………………………………

 11月末頃からだろうか、北の大陸から渡り鳥たちがやってきた。まだ雪は降って
はいないが、吹きつける北風のなかに雪の気配がする。どこかの遠く山で、あるいは
遠くの町で雪が降っているのだろう。

 木々たちは紅葉や落葉で休眠に入り、虫たちもいなくなった。そのかわり、水辺が
騒がしくなってきた。練馬で観察できる渡り鳥はカモだ。そのカモといってもいろい
ろな種類がいる。

 練馬の三宝寺池にはオナガガモ、マガモ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、オシド
リなどがやってくる。いままで「色の違うカモ」程度の認識しか持っていなかったが
、公園掲示板を立ち読みするようになってから多少わかるようになった。

 餌をやる人がいるので、立ち止まるとカモたちが集まってくる。しゃがんでみると
、もっと近くに集まってくる。よく見てみると「野ガモ」たちの顔つきは「アヒル」
の顔つきとずいぶん違う。動き方も、目つきもどこか違う、そう思えた。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[館長室だよりは通訳翻訳館ウェブサイトに掲載しています]

 ◇館長室だより(「三宝寺池の水辺」をデジカメで撮影しました)
  http://www.ithouse.net/japanese/tayori/20041221.htm

 ◇いままでの館長室だより一覧(館長室)
  http://www.ithouse.net/japanese/director.htm


<= 投稿募集 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「あなたからの投稿を掲載します」
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「通訳翻訳ビジネスレポート」メールマガジンにも掲載させていただきます。なお将
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