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通訳翻訳ビジネスレポート No.20 2004/02/14 投稿:ドロ舟は沈む
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◆━2004/02/14 第0020号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
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◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「ドロ舟は沈む」平岩大樹(通訳翻訳館)

<書籍紹介>
 ◆『日本語は国際語になりうるか』鈴木孝夫(著)
 ◆『最高経営責任者シェイクスピア』ノーマン・オーガスチン 他(著) 仁平和夫(訳)
 ◆『経営心得帖』松下幸之助(著)
 ◆『ディズニー伝説』ボブ・トーマス(著) 山岡洋一 田中志ほり(訳)

<編集後記>
 ◆「一流に共通すること」

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「ドロ舟は沈む」
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 「一流なんてムリだから、そこそこ稼げればいい。三流でいい」という。肥大化し
たスクール関連産業がカネにものをいわせて、幻想をばらまいた結果がこれだ。「
ドロ舟」ばかりを作って、沈める。「ドロ舟」をいくらホンモノの船だと思い込ませ
ても、水に浸せば沈む。砂場の人造砂プールで浮いても、海では浮かない。

 この業界のことをまったく知らないのか、知ろうともしないのかわからないが、
「ドロ舟」で航海に挑戦するのはやめた方がいい。いや、やめるべきだ。砂場の人造
砂プールと大自然の荒海ではワケが違う。

 「そこそこ稼げればいい」という程度なら別の仕事を探した方がいい。コンビニの
アルバイトの方が稼げる。勤務時間も決まっているし、月末にはちゃんと給与がもら
える。ウソだと思うなら、第一線の翻訳家や通訳者が書いた本を読んでみればいい。

 「翻訳でもやるか」、「通訳でもやるか」という程度の考えなら、やめておいたほ
うがいい。何事もそうだが「でもやるか」で成功することはない。語学力で「そこそ
こカネになる」というのはスクール関連産業が発信する「幻想」であり、「ごまかし
」にすぎない。

 「カネになる」のはスクール関連産業の方であり、本人ではない。カネを儲けたい
なら、その得意の語学力を生かして商売をはじめた方が、よっぽど儲かる。「翻訳で
もやるか」、「通訳でもやるか」という人はスクール関連産業が発信する「幻想」に
とりつかれている。

 もっとわるいことに「英語」という外国語に憧れている。英語が話せれば人生が開
けるとか、英語ができれば人生バラ色だなどという「幻想」と「ごまかし」を信じて
いる。

 会社勤めがイヤになったからとか、人間関係が苦手だからとか、引退後の小遣い稼
ぎにとか、パートではカッコが悪いからというのだが、そもそも自分の人生をどう生
きるのか、どう生きたいのかという哲学がないものだから、「幻想」なんぞとりつか
れる。

 いま、社会がどのように変わろうとしているのか。経済情勢がどう変化してゆこう
としているのかという肝心なところがスッポリ抜け落ちているため、危機意識すら感
じていない。主婦だから、サラリーマンだから、そんなことは知らなくていいという
のでは、この業界で生き残れない。

 いま、日本の社会で起こっている現象をみていくと、1990年代に形成された「
バブル幻想」が、いよいよ崩れはじめているのである。「ハッタリ」や「ごまかし」
をやった企業がどんどんつぶれ、全国的に知られた大企業もつぶれる。「ハッタリ
」や「ごまかし」がバレたためだ。

 日本社会のあらゆるところに「ハッタリ」と「ごまかし」が蔓延している。国会議
員の学歴詐称、企業の安全管理、食品の産地偽装など氷山の一角にすぎない。いちば
んの犠牲になったのは正直に、誠実にやってきた企業であり個人だ。バブル崩壊から
十数年たって、ようやく「ハッタリ」と「ごまかし」が通用しない正常な社会に戻ろ
うとしている。

 二極化現象というものも、社会の正常化が進んでいる結果にすぎない。「ハッタリ
」や「ごまかし」をやる企業や個人は消えていく。正直、誠実に商売や仕事に情熱を
そそぐところは正当に評価され、生き残っていく。ドロ舟は沈むのである。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20040214.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm


<= 書籍紹介 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇『日本語は国際語になりうるか』
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【著者】鈴木 孝夫
【出版社】講談社
【発刊年月】1995年7月10日
【本体価格】800円 (税抜き)
【ページ数】242p
【ISBN】4061591886
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4061591886/ithouse-22

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日本語を学べば、そこに蓄積された、世界の知的文化財産をたやすく手に入れられる
ことができるからという理由をあげる人はおそらくいないのではないだろうか。そし
て当の日本人も、このようなことを、日本語の数少ない誇るべき点だなどと思ってみ
たことがないと思う。
                           本文57pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者は1926年生まれの言語社会学者。本書は経済大国として日本がもつべき言
語戦略について考察したものだ。日本語を国際語として普及させることにどんな意味
があり、どんな国益があるのかがまとめられている。

 著者は古代中国から現代いたるさまざな言語文化財が日本語に翻訳され、質・量と
もに世界最高の知的文化的情報が存在しているという。日本語が読めて、理解できる
とはどういうことなのか、他の言語にはない「強み」を明らかにしている。

 経済大国となった日本に求められている自覚と認識は何なのか、日本語に求められ
ている役割とは何なのか、国際化の本当の姿とは何なのか、経済的な豊かさの背後に
潜む侵略性や国家エゴを指摘しながら答えている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


■■………………………………………………………………………………………………
■◇『最高経営責任者シェイクスピア』
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【著者】ノーマン・オーガスチン ケネス・エーデルマン
【翻訳】仁平 和夫
【出版社】日経BP社
【発刊年月】2001年01月21日
【本体価格】1500円 (税抜き)
【ページ数】246p
【ISBN】4822242161
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822242161/ithouse-22

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リスクを受け入れることが人生だともいえるが、ビジネスではリスクをどう選ぶかが
問題になる。リスクがない事業はない。何をやるにせよ、損失を出す可能性はつねに
ある。株式市場は不確実性そのものであり、不確実な条件のもとで決断を下していく
のがビジネスである。
                           本文145pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は約400年前にシェイクスピアが書き残した5つの作品をとりあげ、現代に
も通じるビジネスエッセンスを抽出したもの。シェイクスピアが生きた時代から人間
の本質は何もかわっていないと著者らはいう。

 シェイクスピアが書き残した多くの作品には、現代にも通じる人間の営みがたくみ
に描かれおり、リーダの資質、変化への対応、目標設定、リスク管理、危機への対処
の本質は何もかわることがない。

 圧倒的に不利な戦況でヘンリー5世がなぜ勝利できたのか。ペトルーチオはいたず
らに不幸を嘆かず、目の前にひらけたチャンスをどう掴んだのか。歴史に名を残すこ
とができなかった人とジュリアス・シーザーはどこが違っていたか。時間と空間を超
えて存在する不変の教訓が示されている。

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■◇『経営心得帖』
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【著者】松下 幸之助
【出版社】PHP研究所
【発刊年月】1974年7月1日
【本体価格】1170円 (税抜き)
【ページ数】110p
【ISBN】4569532829
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569532829/ithouse-22

──────────────────────────────────────
いささかきびしいいい方をすれば、本業に全身全霊を捧げて、そこに喜びが湧いてこ
ないというようなことでは、その本業から去らねばならないという見方もできると思
います。能力の問題ではありません。それに全身全霊を打込む喜びを持つか持たない
かの問題です。
                           本文101pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者は平成元年に死去した松下電器産業の創業者。わずかな資金で電球ソケットの
改良開発をはじめ、現在の松下電器をつくりあげた経営者である。その経営哲学は業
種を問わず数々の名経営者に支持され、いまも受け継がれている。

 本書は松下幸之助が書き残した『商売心得帖』の続編にあたるものだ。困難な状況
に直面した時、不景気の時、どう対処すべきかの経営心得が書かれている。幸之助は
経営や商売には無限のやり方があるという。

 しかしながら、最後までやりぬく強い決意のない人、自らのビジネスに対する真剣
さを持たない人、熱意のない人は往々にして失敗に終わるという。命をかけるという
までの気概を持つことが、何よりも大切であると綴っている。

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■◇『ディズニー伝説』
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【著者】ボブ・トーマス
【翻訳】山岡 洋一 田中 志ほり
【出版社】日経BP社
【発刊年月】1998年12月14日
【本体価格】1800円 (税抜き)
【ページ数】437p
【ISBN】4822241386
【購入】http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4822241386/ithouse-22

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ディズニーランドのつぎは何をするのか。ウォルト・ディズニーはすさまじい創造力
によって、新しい挑戦、新しい構想へとつき動かされた。「ただの金儲けなんて、昔
からうんざりだった。何かをしたい、何かを作りたい。何かを始めたかった。金はそ
のための手段だ」と語っている。
                           本文315pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は娯楽を超え、世界中の人々に愛されるディズニー社の創業物語。スタジオ経
営に徹した兄のロイ・ディズニーに光をあて、ディズニーアニメがどのように世界中
に配給されていったのか、ディズニーランドはどのようにして生まれたのかを明らか
にしていく。

 弟のウォルト・ディズニーが20歳で設立したラフォグラム・フィルム社の失敗と
倒産。一文無しになった弟を励まし、勇気づけた兄のロイ。急成長するスタジオを共
同経営し、制作資金をかき集め続けたロイ。見せかけでなく、「最高の作品」を追い
続ける弟のウォルト。

 兄と弟との間に固く結ばれた信頼と愛情。だまされ、バカにされても決してもあき
らめることのない決意と覚悟、人生を賭けた大勝負にひるむことなく挑戦し続けたデ
ィズニー兄弟の物語だ。

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<= 編集後記 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「一流に共通すること」
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 一流の音楽家、翻訳家、経営者、職人に共通することがある。一流の音楽家、翻訳
家、経営者、職人は自分で一流だとはいわない。けっして自分を一流だとは思ってい
ない。師匠や先人に比べれば自分など「まだまだ」だと思っている。

 謙虚であり、学ぶ姿勢を持っている。けっして「先生ぶったり」しない。そもそも
、一流だと認めるのは社会が決めることであり、自分自身で自慢するようでは自ら「
三流」の品質証明をしているようなものだ。

 見てくれや、カッコばかりつけ、先生ぶっている人は自分に対する自信がない。一
流の音楽家、翻訳家、経営者、職人は自分に対する絶対的な自信をもっているものの
、自分ができることに限界があることも知っている。だから謙虚であり、学ぶ姿勢を
持っている。(平)


<= 投稿募集 =>――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「あなたからの投稿を掲載します」
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 原稿内にはご自身のホームページの表記も認めますが、表記によるトラブルについ
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ところですが編集部が掲載を判断したものに限らせていただきます。

 原稿は下記の体裁でお送りください。掲載の成否は1週間以内に必ずご連絡いたし
ます。採用させていただいた原稿は通訳翻訳館ウェブサイト「投稿コラム」に掲載し
「通訳翻訳ビジネスレポート」メールマガジンにも掲載させていただきます。なお将
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含む)にまとめ、下記アドレスへお送りください。メールアドレスのみの匿名による
応募も受け付けますが会社名、氏名、メールアドレス、ホームページURLの表記を
ご希望の方は記入ください。

 原稿の成否に関するお問い合わせ、及び成否の理由についてのお答えは一切できま
せんのでご承知おきください。お手数ですが、送信メールの件名には必ず「投稿」と
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 随時募集いたしております、奮ってご応募ください。 
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