言語革命が日本からおこる。日本から世界にむかって広がっていく。通訳ロボットの開発をすすめるエンジニアには、それがはっきりと見えている。通訳ロボットは日本文化、日本文明の大潮流から生まれている。けっして、偶然の産物ではない。
通訳ロボットが驚くべきスピードで高度化、産業化していくのは、もう誰にも止められない。ロボット産業の新ステージをつくりあげるのは娯楽ロボットではなく通訳ロボットである。第一陣をきったNECに続き、まもなくホンダ、ソニー、トヨタが参戦することになる。
日本が世界に誇るものは翻訳文化である。その翻訳文化を具現化した通訳ロボットの潜在力、将来性、侵略性に気づいている人はまだ少ない。だが、世界のホンダはすでに「本気モード」だ。不可能に挑戦し、不可能を可能にすることに情熱と闘志を燃やす一流企業、そのホンダが「マジ」だ。
忘れられ、廃れかけていた機械翻訳産業がロボット産業と融合し、新たな段階に入る。情報通信技術によって息をふきかえした機械翻訳産業は、ロボット産業と融合することで急速に発展する。
いま、日本は明治維新に匹敵するほどの大変革期にある。この大変革を本当に理解している人は少ない。憧れ、幻想、テクニック、ごまかしに目を眩まされ、現実を直視できないでいるからだ。一方、不可能と思えることに挑戦し、不可能を可能にすることに情熱と闘志を燃やす人には、新世界がみえる。
いままで機能してきた行動規範、社会制度、権威が崩壊しはじめている。たとえば、年金制度がそうだ。この制度はすでに崩壊している。崩壊した事実を素直に認めないで、「ごまかし」をやり続ける体質が問題を深刻化させている。
事実を素直に認めない社会に、何の進歩も成長もない。問題は、経済見通しが甘かった高級官僚や政治家のせいじゃない。国民年金の未加入者や未納者のせいでもない。すでに起こった事実を素直に認めず、「ごまかし」をやり続けていることが問題なのだ。
大変革の大波は、何度も日本に押し寄せてきた。そのたびに日本は強くなり、進化してきた。日本には世界に誇る翻訳文化がある。すでに起こった事実を素直に認めたとき、日本人の想像力に火がつく。そして、世界に誇る日本の翻訳文化が再び燃え上がる。
通訳ロボットは、千年にわたり営々とつくりあげられてきた日本文化、日本文明の「花」となる。言語も宗教も翻訳でつくりあげてきたのが、日本文化であり日本文明である。
優れたものは何でも吸収、融合して独自の文化をつくりだすことができる翻訳文化は、通訳ロボットの「頭脳」となる。通訳ロボットは日本の「強み」を強化し、発展させ、進化させる。
通訳ロボットの「頭脳」となる高性能機械翻訳の開発に向けてホンダ、ソニー、トヨタの総力戦が、もうすぐはじまる。埃をかぶっていた機械翻訳産業に、世界のマネーと優秀な人材が流れ込み「新産業」が生まれる。通訳ロボットの開発をすすめるエンジニアには、それがはっきりと見えている。
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