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「情熱に火をつけろ」-2004/03/30
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 通訳者、翻訳者にもっとも必要とされるのものは情熱であり、使命だ。情熱はカネでは買えない。使命もカネでは買えない。いたるところで売られているものは、憧れであり、幻想であり、テクニックであり、ごまかしだ。いくら札束を積んでみても、死ぬまで燃え続ける情熱と使命は買うことができない。

 情熱と使命を持つことができれば、どんな困難にも耐えることができる。苦しいとき、投げ出したくなるとき、やめたくなるとき、バカらくしなったとき、その情熱と使命が本物かどうか試される。

 精神的にも、経済的にも、社会的にも追い込まれる。仲良しクラブは役に立たない。親友、家族はまったく関係ない。信頼できる師匠であっても、ヒントしか与えることができない。最後は自分との戦になる。

 情熱と使命が本物であれば、苦境は必ず乗り越えられる。苦境を打破すれば、情熱と使命はさらに強固なものとなる。情熱はさらに燃え上がり、使命はさらに強く感じることができる。だが、情熱と使命がニセモノなら、そこで脱落することになる。

 情熱を燃やす燃料を貯えていけば、いずれ情熱という炎は自然発火する。燃料がなければ情熱の炎は燃え上がらない。充分な燃料がなければすぐに消えてしまう。情熱をみつけ、自分のものとするのに特別な才能、特別な技術は必要ない。年齢、性別、容姿、学歴、能力、資産、人脈なんてまったく関係ない。

 情熱を燃やすための燃料はいたるところに転がっている。ところが、どこにも売ってはいない。情熱は売り物じゃない。真剣に自分自身と向きあわなければ、情熱の燃料は発見することができない。優れた先人、一流の人物、古典から燃料をみつける人もいれば、ゴミ捨て場で燃料をみつける人もいる。 

 泡のように生み出すことができる憧れ、幻想、テクニック、ごまかしはいくらでも買うことができる。だが、憧れ、幻想、テクニック、ごまかしは情熱の燃料にはならない。バブル景気に浮かれた日本人は、憧れ、幻想、テクニック、ごまかしを喜んで買った。

 カネにものをいわせて、世界中の文化遺産も買い占めた。そして、重度の傲慢病にかかった。自分たちがどこから来て、どこに行こうとしているのか、それすらわからなくなった。憧れ、幻想、テクニック、ごまかしは日本を腐らせる。憧れ、幻想、テクニック、ごまかしは傲慢病を悪化させる。

 儲からない、稼げない仕事を続けていくには、なによりも情熱と使命がいる。死ぬまで燃え続ける情熱を持つ人、他人にバカにされても揺るがない使命を持つ人だけが生き残る。

 いくら才能や能力があっても、情熱と使命がなければ続かない。情熱と使命を持つことができれば、才能や能力が足りなくても続けることができる。情熱と使命を持って、やり続ければ才能と能力は磨かれる。問題は才能や能力ではない。情熱を持てるか、使命を感じることができるかどうかだ。



平岩 大樹(ひらいわ たいき)

 1998年10月、「通訳翻訳館(http://www.ithouse.net/)」の前身となった求人求職マッチングサイト「個人翻訳通訳館」ウェブサイトを立ち上げる。2000年に同サイトを「通訳翻訳館」に名称変更するとともに「通訳」と「翻訳」に特化した求人求職マッチングサイトをはじめる。現在、通訳翻訳分野における「求人と求職のミスマッチ解消」を使命とし「通訳翻訳館」を運営している。


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