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通訳翻訳ビジネスレポート No.64 2005/09/15 投稿:読者は知っている
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◆━2005/09/15 第0064号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
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◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「読者は知っている」平岩大樹(通訳翻訳館)

<書籍紹介>
 ◆『老年時代』ジミー・カーター(著) 山岡洋一(訳)
 ◆『心のなかの幸福のバケツ』ドナルド・O・クリフトン 他(著) 高遠裕子(訳)

<館長室だより>
 ◆「消えてゆく緑」平岩大樹(通訳翻訳館)

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「読者は知っている」
■■………………………………………………………………………………………………

 「本が売れない」じゃない、「売れる本がない」じゃない。買いたい本がないんだ
。心から「いい本」に出会えた、「いい買い物」をした、そう思って買える本がどれ
だけある。

 みてくればかりの翻訳書、上から下を見下げる翻訳書、権威づけされた翻訳書、仮
面をかぶってふんぞりかえっている翻訳書、そんなもので「まだ売れる」と思ってい
るほうが、どうかしてる。

 しかもだ。「読解力の低下」、「学力の低下」、「集中力の低下」などといって新
しく生まれてくる読者も攻撃している。いまごろ得意客になってくれていたはずの若
者たちは、読書のすばらしさ、読書の面白さ、読書の感動をあじわえないまま社会に
放り出され、インチキ翻訳や三流翻訳に翻弄されている。

 分野は違うが、「車が売れない」、「売れる車がない」などといってつぶれそうに
なった自動車メーカーが日本にあった。みてくればかりでちっとも役に立たないパー
ツ、たいした機能もない飾り物オプション、何年たってもかわりばえのしない車体。
無感動に車をつくり、数売って、工場を稼動させ、箱のような車を大量生産したから
、大事な顧客を失った。

 その自動車メーカーとは、日産自動車のことだ。危うく倒産は避けられたものの、
フランスの自動車メーカー「ルノー」の傘下に入って経営トップをカルロス・ゴーン
に入れ替えた。

 ゴーンは「コストカッターの経営者」というだけあって、大工場の閉鎖、下請け・
系列会社の全面見直し、新車開発の凍結、生産車種の大幅削減、不要経費の削減など
、徹底した止血策を施し、日産の企業体質改善に取り組んだ。

 雇用を破壊したとか、工場城下町を破壊したとか何とかいって、経済評論家に叩か
れたこともあったが、日産の業績は数年で黒字化し、その経営手腕は多くのメディア
から賞賛されるようになっていった。

 日産自動車が「車」で復活するなら、車種(ブランド)が何になるのか、どう登場
させるのか、それをワクワクしながら待った。だから、「SHIFT_the fu
ture」ではじまる、新しい広告コンセプトにはガツンとやられた。なぜかという
と、いままでの業界常識を突き破って「開発責任者」を登場させたからだ。

 見栄えのいい売れっ子タレントでもない。スタイルのいい外国人モデルでもない。
声のいいナレーターでもない。開発の現場で車をつくりあげた開発者、その人間にあ
りのままを語らせる。

 誇張はいらない、飾り物もいらない。車をどうつくったのか、どういう人のために
つくったのか、どうつかってほしいのか、それを静かに語る。それが、日産の新しい
広告コンセプトだった。

 日産の新しい広告コンセプトは、日本の大手自動車メーカーの意識を変えた。いま
まで、「裏方」扱いしてきた開発現場の人間を、日産のように表舞台に立たせ、責任
ある発言をさせるようになった。

 日本の出版社、出版人も日産から学び、「裏方」扱いしている開発現場の人間を表
舞台に立せるべきだ。開発の現場で本をつくりあげた翻訳家、その人間にありのまま
を語らせる。なぜ翻訳したのか、どういう人のために翻訳したのか、それを静かに語
ればいい。本物なら、目で語る。それを読者は知っている。

(平岩大樹=通訳翻訳館)

 ◇平岩大樹
  1998年10月、「通訳翻訳館」の前身となった非営利求人求職サイト「個人
  翻訳通訳館」を立ち上げる。2000年に同サイトを「通訳翻訳館」に名称変更
  するとともに「通訳」と「翻訳」に特化した求人求職サイトを始める。2000
  年から通訳翻訳館の館長。http://www.ithouse.net


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20050915.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm

 ◇記事を投稿する
  http://www.ithouse.net/japanese/column/send.htm


<= 書籍紹介 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇『老年時代―だれも気づかなかった33の美徳』
■■………………………………………………………………………………………………

【翻訳家】山岡 洋一
【原著者】ジミー・カーター
【出版社】日経BP社
【発刊年月】1999年11月10日
【本体価格】1470円 (税込)
【ページ数】171p
【ISBN】4822241602
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4822241602.htm

──────────────────────────────────────
人生の成功と満足のためには、さらに、何か偉大なもの、何か模範になるもの、何か
つねに依存できるもの、何か心を高揚させる崇高で卓越したものが必要なのだ。自分
の可能性を最大限にまで追求できなければならない。自分の限界に挑戦する何か、心
と頭の限界を広げる何かが必要である。
                           本文156pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者は第39代米国大統領だった人。再選をかけて戦った大統領選で共和党ドナル
ド・レーガン候補に敗北後、政界を離れ財団カーターセンターを設立。国際紛争や人
権問題など、国際メディアを通じて具体的な提言や助言を行ない、2002年にノー
ベル平和賞を受賞。

 本書は、突然の「引退」をつきつけられたカーター元大統領がどうようにして引退
後の生活設計、老後の準備を整えたのかを綴ったものである。再選できると信じて戦
った大統領選での敗北、もろく崩れ去った自分と家族の将来設計。追い討ちをかける
ように事業も失敗、巨額の負債をかかえた元大統領。

 いままでの人生を静かにふりかえり、これから「何ができるのか」、「どう生きた
いのか」、「何をしなければならないのか」、高齢者に対する偏見や差別を超え、豊
かな引退生活はどうあるべきなのか、自らの体験を織り交ぜながら語っている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


■■………………………………………………………………………………………………
■◇『心のなかの幸福のバケツ』
■■………………………………………………………………………………………………

【翻訳家】高遠 裕子
【原著者】ドナルド・O・クリフトン トム・ラス
【出版社】日本経済新聞社
【発刊年月】2005年05月24日
【本体価格】1365円 (税込)
【ページ数】117p
【ISBN】4532312159
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4532312159.htm

──────────────────────────────────────
年を重ねるにつれ、大きな試練に直面する可能性は高くなる。そんなとき、「自分は
なんてついてないんだ」とか「人生は不公平だ」と思いがちだ。でも、困難にぶつか
ったとき、どう対処するか、どんな心構えでいるかのほうが、ずっと重要だと思う。
自分の強みを見つめ、伸ばしていけば、試練に直面したときに押しつぶされないです
む。
                           本文73pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は前向きな感情や考え方を持つことによる実生活面での効用を説いたもので、
心理学テスト、統計調査などの調査結果からポジティブな感情をもった人、ネガティ
ブな感情をもった人の心理傾向を明らかにしている。

 人は、日々の生活のなかで接する他人のポジティブな感情、ネガティブな感情を受
け取り、その他人の感情によって自分の考え方や行動も左右されてくるものだと著者
らはいう。

 生まれ、家庭、教育によって、人の感情は多様ではあるが、明るく考える、前向き
に考える、人の良いところを見てみるようにするなど、その気さえあれば誰にでもで
きること。ポジティブな意識を高めていくには、それぞれに合ったやり方を見つけ、
それを長期にわたってやり続けていけばいいのだと語っている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


<= 館長室だより =>―――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「消えてゆく緑」
■■………………………………………………………………………………………………

 木が切られ、緑がなくなっていく練馬。ちょっとした人間の都合で、よく育った木
が根元から切られている。倒木する危険性がある木は仕方がないとしても、健康な木
は手入れをして残すべきだ。

 都会の殺人的な気温上昇を緩和し、その解決策として公園、森林、緑地が注目され
ているのに、なぜこう簡単に木を切ってしまうのか。練馬には、多くの巨木、名木が
あって、他の自治体より森林保護には積極的だが、個人宅となると、行政も介入でき
ない。

 虫がついた、落ち葉が邪魔だ、日光が入らない、そんな理由で立派な木々がどんど
ん切られている。共有財産としての緑、公共財として緑、そういう考え方は、どこか
古臭い考え方としてどこかにいってしまったのだろうか。

 いや、それより、木をみなくなった人間が多くなったのではないか。本物の木の幹
にふれて、木の葉の色を観て、木の花を楽しんで、木の実を採ってみる人間がいなく
なったのではないか。そう思えてならない。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[館長室だよりは通訳翻訳館ウェブサイトに掲載しています]

 ◇館長室だより(「湧水とメタセコイア」などをデジカメで撮影しました)
  http://www.ithouse.net/japanese/tayori/20050905.htm

 ◇いままでの館長室だより一覧(館長室)
  http://www.ithouse.net/japanese/director.htm


<= 投稿募集 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「あなたからの投稿を掲載します」
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