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通訳翻訳ビジネスレポート No.48 2005/01/30 投稿:避けて通れない問題
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◆━2005/01/30 第0048号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
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◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「避けて通れない問題」田中モー子(匿名投稿)

<書籍紹介>
 ◆『経営のコツここなりと気づいた価値は百万両』松下幸之助(著)
 ◆『ターボ資本主義』エドワード・ルトワク(著) 山岡洋一(訳)

<館長室だより>
 ◆「黄梅の香り」平岩大樹(通訳翻訳館)

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「避けて通れない問題」
■■………………………………………………………………………………………………

 通訳・翻訳者はもちろん、中国語・韓国語を理解する者の全てが、避けて通れない
問題がある。日本の戦争責任と戦後補償、反日感情の問題だ。どこの国にも右翼、左
翼はいる。親中・反中、親韓・反韓、親朝・反朝、親台・反台、いろいろいてあたり
まえだし、現実にいる。

 相手国にもいろいろいる。親日と反日に二分されるわけではない。百家争鳴の論点
ほど重要である。言葉が分かる者だけが、生の意見に触れられる。言葉が分かるから
こその、つらさも経験せざるを得ない。
 
 自分が知った隣国の人の意見を、どこまで日本人に伝えるのか、伝えないのか。通
訳・翻訳の依頼を受けて名前が出るだけで「あいつはアッチ側の人間だ」とレッテル
が貼られたりもする。

 仕事の場でもヒヤヒヤの連続。話された内容を、どの言葉でどれだけ伝えるのか、
略すのか、通訳の一瞬の判断だ。翻訳なら、自分がどの語を選び、何を削ったか、形
になって残り、国際紛争に発展しかねない。

 関わると危ないと思うなら、何も伝えず見て見ぬフリ、それも1つの選択肢だ。だ
が、冷蔵庫のおかずがカビているのを見て、またフタを閉じて戻すような、後ろめた
さはぬぐえない。思想が問われ、行動が問われ、勇気が問われる。それでもやるとい
う人間が、もっともっと出てこなければいけない。

 日本人の耳目をいくらふさいでも、現地での言論は流通し、世論を形作っていく。
隣国との間で、意識の乖離はますます進む。もはや「天動説」と「地動説」くらいの
ギャップができている現状をどうしていくつもりなのか。言葉を理解するものが間に
立たなくてどうするのか。

 シャットアウトは、決して解決ではない。また、完全にシャットアウトできるわけ
もない。中国・台湾・朝鮮半島とも、日本語に堪能な人々がウジャウジャいる。こち
らの情報は筒抜けで、すぐさま翻訳が出される。

 率からいって、日本人の中国語・韓国語レベル、できる人数が圧倒的に劣っている
。私たちは、無知の自覚さえない。日本語だけで世界が見通せると思っている人たち
に、もっと伝えるべきことはないのか。

 どの隣国にも、日本語がネイティブ並みの通訳・翻訳者がいる。彼らの多くは、苦
労して日本語を学習した努力家だ。そして日本人への接客プロだ。だが本当は心の中
で、しっかり彼らの立場を持っている。

 多くの場合、はらわたが煮えくり返っても、本音を明かさず、日本人の傲慢な感情
に配慮してくれる。日本を相手に仕事をし、生きていく方便であることもあろう。彼
らの好意に甘え、彼らの額面どおりの言葉を通じて、隣国を理解できたと思っている
日本人がなんと多いことか。

 日本人の感情を損ねずにご機嫌を取る、よき防波堤が通訳・翻訳者か。日本人を、
無知のまま眠らせておくことが、通訳・翻訳者の役割だろうか。日本人だからこそ、
日本にとって厳しい事実を、勇気を持っていえるのではないか。そんな日本人通訳者
・翻訳者がもっと出てくるべきだ。それが本当の愛国心や誇りではないのだろうか。

(田中モー子=匿名投稿)

 ◇田中モー子
  http://www.bu-min.com


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20050130.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm

 ◇記事を投稿する
  http://www.ithouse.net/japanese/column/send.htm


<= 書籍紹介 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇『経営のコツここなりと気づいた価値は百万両』
■■………………………………………………………………………………………………

【著者】松下 幸之助
【出版社】PHP研究所
【発刊年月】1980年03月20日
【本体価格】1229円 (税込)
【ページ数】121p
【ISBN】456953404X
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_456953404X.htm

──────────────────────────────────────
私は、何事によらず、それを成し遂げるためにもっと大切なことは、まずそのことを
強く願うというか、心に期することだと思うのです。なんとしてもそのことを成し遂
げたい、成し遂げなければならないという強い思い、願いがあれば、事はもう半ばな
ったといってもいい。そういうものがあれば、そのための手段、方法は必ず考え出さ
れてくると思います。
                           本文69pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は松下幸之助が自らの経営体験をもとに商売のコツ、経営のコツを一冊にまと
めたものである。商売のコツ、経営のコツをしっかりつかんでいなければ、たとえ熱
心に仕事に取り組んだとしても、うまくいくとはかぎらないと幸之助はいう。

 とはいえ、商売のコツや経営のコツは「雨が降れば傘をさす」ということであり、
難しく考えてはいけないともいう。あたり前のことをあたり前にやっていく、日々の
仕事をきちんと正しくやっていくことでしかないのだと。

 世間の評判や物欲にとらわれることなく、なにものにもとらわれない心を養ってい
けば、それぞれの「正しい道」がみえてくるもの。それぞれの繁栄発展への道は、社
会情勢や好不況などと全く関係がない、要は覚悟ができるかできないかの問題にすぎ
ないのだと書き残している。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


■■………………………………………………………………………………………………
■◇『ターボ資本主義―市場経済の光と闇』
■■………………………………………………………………………………………………

【翻訳家】山岡 洋一
【著者】エドワード・ルトワク
【出版社】ティビーエスブリタニカ
【発刊年月】1999年07月08日
【本体価格】2100円 (税込)
【ページ数】373p
【ISBN】4484991101
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4484991101.htm

──────────────────────────────────────
コンピュータ化とグローバル化が進む自由市場で、規制などのあらゆる障害が取り除
かれるとともに、就業できない下層階級が生まれつつある。工場やオフィスで効率化
が進み、定型化された事務作業が自動化されるにつれて、真面目で落ち着いていて勤
勉だが、スキルの高くない労働者は不要になって、下へ下へと追いやられる。スキル
のない者は職がなくなり、下層階級に追いやられる。
                           本文170pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は経済成長のための民営化、規制緩和、グローバル化を徹底的に推し進めるこ
とで実現されうる社会とはどのような社会なのか、成功のモデルとされるアメリカ社
会の文化的特異性、宗教思想、社会制度の光と影をみながら、予測されうる社会像を
描いている。
 
 あらゆる社会的制約を取り外し、経済的効率性のみを追求すれば経済は成長する。
そんなことは、300年も前からわかっている事実であって新しい解決策でも特効薬
でも何でもないと著者はいう。 

 資本主義が持つ創造的破壊の力を最大限に引き出し、極限にまで高めれば全てがう
まくいくなどという考え方は危険であり、多くの者にとっては得るものよりも失うも
のの方が大きい。解き放たれた創造的破壊の力は、急激な構造変化を引き起こし不平
等の拡大、家族の崩壊、治安の悪化、社会の階層化を招くことになるだろうと警告し
ている。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


<= 館長室だより =>―――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「黄梅の香り」
■■………………………………………………………………………………………………

 梅の花が咲きはじめた。すべての葉が落ちた落葉樹に囲まれている梅の木ほど、よ
り梅の花の美しさがきわだっている。まだ咲きはじめて間もないこともあり、ひと
つ一つの花の輪郭がよくみえる。

 近くに桜の木を植えている家は少ないが、梅の木を植えている家はけっこうある。
東京の練馬には、まだ大きな農地が残っていて、ぶらぶら歩いているとキャベツやら
大根やらをつくっている畑にでくわす。

 畑だけではなく、小唄や三味線の音を聞くこともある。「何とか流」と書いてある
小唄や三味線を教えている人がいるからだ。こういう人たちの家をみていると、日本
的なものを大切にしているのがよくわかる。

 農家は純和風で庭も広い。どこかの国のように高い壁をつくったり、一部の高級住
宅街のような息苦しさ、見栄の張り合いもない。町と一体化し、ともに生活する人々
と暮らしを共有している。そう思えた。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[館長室だよりは通訳翻訳館ウェブサイトに掲載しています]

 ◇館長室だより(「咲きはじめた黄梅」などをデジカメで撮影しました)
  http://www.ithouse.net/japanese/tayori/20050121.htm

 ◇いままでの館長室だより一覧(館長室)
  http://www.ithouse.net/japanese/director.htm


<= 投稿募集 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「あなたからの投稿を掲載します」
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