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通訳翻訳ビジネスレポート No.46 2005/01/12 投稿:市場がないから
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◆━2005/01/12 第0046号━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

◇◇通訳翻訳ビジネスレポート◇◇
    http://www.ithouse.net/
◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆


◇目次━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<投稿記事>
 ◆「市場がないから」田中モー子(匿名投稿)

<書籍紹介>
 ◆『新・日本の経営』ジェームス・C・アベグレン(著) 山岡洋一(訳)
 ◆『遺論・繁栄の哲学』松下幸之助(著)

<館長室だより>
 ◆「メープルシロップ」平岩大樹(通訳翻訳館)

<投稿募集>
 ◆「あなたからの投稿を掲載します」


<= 投稿記事 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇「市場がないから」
■■………………………………………………………………………………………………

 医者になったら一生医者。弁護士になったら一生弁護士。それと同じように「一生
安泰の通訳・翻訳家に『なる』ことができる」と錯覚して、「どうしたら『なれる』
のかな?」と思っていた時期があった。

 通訳・翻訳メルマガに登録する人も、「メールでなんとなく仕事が来て、それでメ
シが食えたりするのかな」とほのかに期待したりするだろう。だが世の中そうは甘く
ない。通訳の会社の審査に行っても、実力が足りないと落とされる。通訳・翻訳は、
やらなければいつまでもできない。できない奴には仕事が来ない。仕事が来ないから
いつまでもできない。

 どこかで「できなくても無理やりやる」段階を踏まなければ、「できる」レベルに
脱皮していかない。だが、「仕事をくれる」人は、私よりもっと「できる」人を求め
ている。私はどうやってそこへ割り込めばいいのか?

 せっかく語学に興味があって、がんばりたいと思う人は多いのに、ただ、「なんで
仕事がないんだろう」と手をこまねいたり、スクール産業の食い物にされていくしか
ないのか?

 本当は潜在能力があるのに、眠らせている人がいっぱいいる。そして、日本の異文
化理解は全く進んでいない。1990年代末、韓国の歌や映画が面白いよ!と力説し
ても、周りの誰も取り合ってくれなかった。

 韓国語を勉強しても、仕事のあても見込めなかった。だが、韓国が好きだった。韓
国語を教えてくれたメル友の高校生が、6年後、夫になった。ちょうどブームとぶつ
かって「いいわね」といわれるけれど、ブームに乗って結婚したんじゃない。

 誰にも見向きもされなくても、オタクに勉強を続けていくしかない。歴史をさかの
ぼるほど、私よりもっとスゴイ人たちがいる。「なんで朝鮮なんか」といわれながら
、交流に尽力した、先人たちの努力を見るにつけ、自分もがんばろうと思えてくる。

 なぜ今になって、冬ソナ・「韓流」ブームは来たのか。根気よく勉強し、紹介し続
けた人がいたはずだ。今、韓国ドラマを見ながら母が、「韓国でも靴を脱ぐのね」「
韓国人も銭湯に行くのね」とのたまう。私たちはこんなにも異国を知らない。世界に
対して恥ずかしいほど、通訳・翻訳者の力は足りていない。

 今、ウルドゥ語で、ベトナム語で、何が読める?本屋にあるのは文法書と辞書と、
クソ面白くもない平凡な設定の会話集。市場がないから情報も提供されない。市場が
ないから、通訳・翻訳では食っていけない。じゃあ、市場がない状態に甘んじている
のは誰だ?

 外国語を知っていることは、それだけで財産だ。初学者だって、ゼロと1は全然違
う。あなたはなぜその外国に、外国語にひかれたのか。一生勉強しない日本人たちに
も、教えてあげようじゃないか。

 胸がときめく何かを、異文化に一番近いところにいる者が、ドカドカ・ジャカジャ
カ紹介していくことだと思う。仕事はもらうものじゃない。インターネット時代、一
人一人が市場を創り出せる。自分の世界を開いて、そこへ皆を呼び込もう。

(田中モー子=匿名投稿)

 ◇田中モー子
  http://www.bu-min.com


[この記事は通訳翻訳館ウェブサイトにも掲載されています]

 ◇掲載記事
  http://www.ithouse.net/japanese/column/doc/20050112.htm

 ◇いままでの記事一覧
  http://www.ithouse.net/japanese/column/box.htm


<= 書籍紹介 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

■■………………………………………………………………………………………………
■◇『新・日本の経営』
■■………………………………………………………………………………………………

【著者】ジェームス・C・アベグレン
【翻訳】山岡 洋一
【出版社】日本経済新聞社
【発刊年月】2004年12月10日
【本体価格】1890円 (税込)
【ページ数】289p
【ISBN】4532311888
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4532311888.htm

──────────────────────────────────────
日本にいる欧米の特派員の大部分は日本語ができないのだ。偏見も一因になっている
。日本が成功を収めた結果、自分たちが優位にあるという欧米の自負が大きく揺さぶ
られたからだ。そしてアジアの異教徒は遅れているという傲慢な見方もある。他にも
さまざまな要因がからんでいるのだろうが、いずれにせよ、不正確で誤解をまねく報
道が、日本にとって、そして日本に関心をもつものにとって、打撃になっている。
                           本文51pより抜粋
──────────────────────────────────────

 著者のアベグレンは米海兵隊で日本語を学び、アメリカ戦略爆撃調査団の一人とし
て敗戦直後の日本を調査した人。人類学と臨床心理学の博士号をもち、日本企業の文
化的側面を長年にわたり研究してきた経営コンサルタントでもある。

 アベグレンは欧米メディアがたれ流す報道には、不正確で誤解を招くものが多く、
日本経済や日本企業についての正確で重要な情報が国外に伝わっていないと指摘する
。傲慢と無知の組み合わせによって歪められたニセ情報が日本国内、国外で慢延して
いるのだと。

 敗戦直後から日本経済を追跡してきたアベグレンに言わせれば、焼け野原からの復
興、そしてめざましい経済発展を可能にしたのは、日本文化そのものにあり、文化か
ら生まれる日本人の考え方、価値観が重要な役割を果してきたという。日本企業の特
徴である「終身の関係」は、終わるどころか強固に保持されているとも分析している


 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


■■………………………………………………………………………………………………
■◇『遺論・繁栄の哲学』
■■………………………………………………………………………………………………

【著者】松下 幸之助
【出版社】PHP研究所
【発刊年月】1999年05月06日
【本体価格】1785円 (税込)
【ページ数】307p
【ISBN】4569605389
【購入】http://www.ithouse.net/japanese/ac/bk_4569605389.htm

──────────────────────────────────────
われわれの社会生活をかたちづくるものには、政治、経済、宗教、教育、芸術など、
さまざまな分野がある。そしていずれもが、人間の文化を高め、繁栄をもたらす大事
な要素になっている。しかしその中で、国家国民の繁栄、平和、幸福を生み出してい
く最も中心となるものといえば、それは何といっても政治だと思う。
                           本文96pより抜粋
──────────────────────────────────────

 本書は松下幸之助が書き残した政治哲学書の中の一冊。1967年から78年まで
の発言録を一冊にまとめたものだ。幸之助は日本の指導者層、とくに政治指導者によ
って日本の将来、国民の幸不幸が左右されると繰り返し説いている。

 40年ちかい歳月が経過しても国家理念の問題、教育の問題、観光立国への課題な
ど、何も進展していないということに気づかされる。幸之助が問題を指摘し、何度も
警告していたにもかかわらず無視し、放置してきた日本政治とは何なのかが見えてく
る。

 今、何をすべきかは幸之助が語っている。政治を他人事にせず、我々の暮らし、我
々の将来に直結する大事であるという自覚を持てと。国民一人ひとりが政治を考えな
ければ、よりよき政治は生まれない。だから、政治に関心を持って行動してゆきなさ
いと書き残している。

 ◇そのほかのオススメ選書をみる
   http://www.ithouse.net/japanese/bookshop.htm


<= 館長室だより =>―――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「メープルシロップ」
■■………………………………………………………………………………………………

 冬だというのに暖かい日が続いた。というより、かなり続いていたので冬物のセー
ターやら、コートなどをひっぱり出すこともなく12月になった。あまりに暖かいも
のだから、梅の花が咲いたとか、何とかの花が咲いたと話題にのぼった。自分も「さ
くらの花」が隠れるようにして咲いているのをみつけてしまった。

 一瞬、梅の花ではないかと思ったが、やはり「さくらの花」だった。「あそこに一
つ、あっちに一つ」と数えるくらいしか咲いてなかったが、年末年始を飛び越えて「
春」の香りがしていた。

 おもしろいことに、真っ赤に紅葉したカエデの木が別のところにある。今度は、そ
こだけ「秋」で止まっていた。カエデの紅葉や落葉は気温に左右されるので、カエデ
の落葉も遅れていたのだろう。

 カエデといっても、いろいろな種類がある。真っ赤に紅葉したカエデも「何とかカ
エデ」と書いてあった。ネットで「カエデ」を調べてみたら、いろいろ勉強になった
。ラテやカプチーノに入れて飲む「メープルシロップ」、これがカエデの樹液だとは
知らなかった。

(平岩大樹=通訳翻訳館)


[館長室だよりは通訳翻訳館ウェブサイトに掲載しています]

 ◇館長室だより(「真っ赤なカエデの葉」をデジカメで撮影しました)
  http://www.ithouse.net/japanese/tayori/20041230.htm

 ◇いままでの館長室だより一覧(館長室)
  http://www.ithouse.net/japanese/director.htm


<= 投稿募集 =>―――――――――――――――――――――――――――――――

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■◇「あなたからの投稿を掲載します」
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